Stanza della Luna

雑多な詩集

Far Away

ひとりになるために 遠くに来たけれど

どこに行っても 何も変わらない

 

しゃべり方 好きなテレビ ひねくれた笑顔

猫背 人目を気にするところも

 

夜明け前の空気が ぼんやりと染まり始めて

どこからか朝が 漂ってくる

 

冬の花は 凍るような朝に咲く

たとえ愚かだと 笑われても

 

中央帯 霜のついた赤い花

花びらのふちは茶色く傷ついて

それでも赤い花

咲いている

 

カーステレオから流れるモーツァルト

遠い時、遠い場所で朽ちた 

その人がいなければ

今日 このメロディはない

 

どんなに苦しい人生だったとしても

その人がいたか いなかったか

それはとても意味のあること

 

私がいることも同じなのかな

 

頭の中でいろいろ考えすぎるのは私の悪いくせ

何も変われないのに

それだけで疲れてしまうのに

 

だけど なんだかんだと こうして 

夜が明けてくのを目の当たりにしたら

それでいいんだと思うの

 

それがいいんだと思うの