Stanza della Luna

雑多な詩集

旅立ち

めったにもらわない花束だから

ドライフラワーにして残した

誰からもらった花なのか

もう忘れたころ

次の別れが来る

 

この町がこわくて

早く離れることを望んでた

 

窓から見える景色が

日常に変わったころ

旅立ちの時が来る

 

この町を離れる 勇気を下さい

 

不安が波のように押し寄せて

やさしい人の笑顔ばかり 浮かんでしまう

 

この町を離れる 勇気を下さい

 

やさしいことばは うれしい

やさしいことばは かなしい

やさしい思い出は うれしい

やさしい思い出は かなしい

 

やさしいことばも思い出も

元は日常のstruggle

また新しい日々がはじまる

 

だから大丈夫

きっと大丈夫

 

またあたらしく 頑張ればいい

 

この町を離れる 勇気はいらない

 この町は私の 一部になるから

 

雨の音がする 全てが穏やかに濡れる

昨日まで着てた真冬のセーターじゃ もう笑われる

だけど

 

そんなに急に春にならないで

 

やっぱり もう少し この町の日常を

もう少し 下さい

 

遠くから この町を愛する 強さを下さい