Stanza della Luna

雑多な詩集

君へうたう

明るい うすみどりの

風が 吹いてくる

初夏の 森を ふたり 

歩きながら 話した

 

「やっぱり ここはいいね」

君は 言ったけど

やがて 風は止んで

君の旅は 続いた

 

僕は この町で生き

時には 君を 想ったりしてる

 

君の 君のためにうたう このうたが

どうか 君に届きますように 

今日の空の青さに そんなことを願った  

 

 

初めて ドライブした

ふるさとの町を

君は 遠く 離れ

季節 だけが 戻った

 

「ごめんね ハイヒールじゃ

歩きにくいから」

君は くしゃみ ひとつ

あれから いくつの夏

 

君が この空の下

あの日の風を 想ってるのなら

 

君の 君のためにうたう このうたが

せめて 君に届きますように 

今日の空の青さに そんなことを願った