Stanza della Luna

雑多な詩集

すすき

通りがかりのすすきは たいてい

シルバーゴールドに透けて

あたたかい色合いの光そのものと

見紛う

 

曇天の今日の 川原の土手に腰かけて

ながめる すすきの波は

白くて ふわふわして 鳥の羽のよう

少しの風に吹かれて

弱々しく手をふる 

ゆうれいのように見える

 

かさかさと

かすかな葉音を立てながら

 

うすぼんやりと 土手に腰かけて

私もまた 

ゆうれいのようにゆれているのかしら

 

この曇天の 今日の 川原で