Stanza della Luna

雑多な詩集

Open Sky

何万人もの人波が 

どこかの神社に 押し寄せるころ

 

こんな郊外の片すみで 

見渡す限り 誰もいない

 

道くさばかりしてる犬と散歩

 冬の野原は 暖かく 透明に 広がる

 

そして 少し視線を上げると

遮るもののない 青い空が

 

Open Sky 白い雲の筋をまとって

吸いこむようでもなく まぶしいわけでもなく

どこまでも 頭上に浮かぶ 青い空

 

つめたい空気を吸い込んで 

体のすみまで 酸素が流れ

 

滞りつづけた何かが

この空に溶けてくよう

 

道くさばかりしてる犬と散歩

冬のシンフォニー 音もなく どこにも 眠ってる

 

そして枯れた草には もうすぐ

春のみどり 芽吹く 光のつぶ

 

Open Sky 何も遮るものもなくて

吸いこむようでもなく まぶしいわけでもなく 

ふんわりと 頭上に浮かぶ 青い空