星と雨と傘
久しぶりに今夜は 星がよく見える
時間を忘れて ずっと見上げていた
あなたと出会うまでは ずっと一人だった
一人に戻った それだけのはずなのに
出会う前より 孤独なのはどうして
あなたといたせいで 弱虫になったのかな
あの星降る空を あなたと見上げた夏
夜も 星も 風も 草の匂いも
永遠だと思っていた
今夜の星は少し 寒そうに震えてる
私はくしゃみを一つ 窓を閉め 灯りをつける
忘れかけた風景 ふっと思い出す
びしょぬれの傘と びしょぬれの私たち
あなたを雨から守る 傘になろうとした
本当は私に 必要な傘だった
出会う前より 孤独になってしまった
あなたといたせいで もっと孤独になったの
あの雨降る秋に 私の傘は小さく
肩も 袖も 靴も 抱えた本も
二人とも びしょぬれで
乾かすぬくもりの場所 二人とも探せなかった