春
いつも抱いてた 自分ではない誰かへのあこがれ
背伸びしたって
ここ以外の どこにもたどり着けなかった
私以外の 誰にもなれなかった
自分守るため 心固めて ガチガチになって
信号も止まれと告げている
行き止まりの毎日
似ている日々の繰り返し
ある日 風が吹いた
日差しが少し明るくなった
まぶしさに重いまぶたを開いたら
信号の色が変わっていた
ずっと「かなわない」と思い込んでた
「あの子にはなれない」
青信号を見て ブレーキをゆるめたら 気づいたんだ
「あの子だって 私にはなれない」