永遠の欠損
世界の日だまりの何億分の1かは
その人の優しさと笑顔で出来ていたんだ
その人の笑顔が二度と戻らなくなって
世界の日だまりは急に縮んでしまった
なぜこんなに暗いんだろう
空気がやけに重くて
酸素が薄くて
足下の大地が消えてなくなりそうだよ
私の体はどんどん透き通って
だけど消えることはできなくて
泣くことさえできないんだ
どうやって笑おう
どうやって歩こう
どうやって息をしよう
光が欲しい
大事なものはいつも
なくしてから気づくんだ
その人の優しさと笑顔が
世界を照らし、暖めてくれていたこと
ある時は日だまりの一部で
ある時は太陽そのものだったこと
その人の笑顔は二度と戻らないこと
今は救いがない
だから朝を
光を待つんだ